HOW NOT TO FAIL AT JEWELRY GIFTING
どんな時代でも、美しいジュエリーをもらって喜ばない人はいない。特に記念日に贈るネックレスやブレスレット、イヤリングなどは、贈る人の気持ちがしっかりとこめられた最高のギフトといえるだろう。とはいえ、どんなものを選べばいいのかは誰にとっても悩みどころ。今回、THE OUTNETでは「ミソマ」のクリエイティブディレクター、マリサ・ホーダーンにインタビューを敢行し、失敗しないジュエリー選びのコツを伝授してもらった。


【受け取る側の気持ちに配慮すること】
「ミソマ」でお買い求めいただく時は、必ずお客さまにジュエリーを贈る理由をお聞きしています。それからもちろん、贈りたい相手のことも。例えば13歳くらいのお嬢さんなのか妹さんなのか、もしくは21歳の誕生日のなのか、40歳のお祝いなのか。まずはターゲットを見定めることが重要です。それから、相手の方が好きなものや、日頃どういったジュエリーを身につけているのかをチェックしましょう。シルバーが好きか、ゴールドが好きか。地金は特に大切なので、しっかり確かめておきたいですね。もちろん、地金がミックスされたものを選んでもいいと思いますが、相手の方の趣味や感性に響き、毎日身につけたいと思ってもらえる方が、贈る側としても嬉しいはずです。また、凝ったデザインと繊細なデザインではどちらが好みなのか、ピアスホールは空いているのかも知っておくと、選ぶ時の参考になるでしょう」
【どんなスタイルにも合うものをセレクトすること】
「あなたがプレゼントしようとしている人は凝ったデザインのイヤリングが好きだとしても、大抵の人は、ずっと身につけていられる定番のジュエリーも好きです。どうせなら、肌身離さず身につけてもらえるジュエリーを贈りたくはありませんか?確実に喜んでもらえる代表格はフープイヤリング。太めのものでも、繊細なものでも良いでしょう。それから、ゴールドチェーン。もちろんこれも、厚みのある鎖型、細いロープを捻ったようなデリケートなもののどちらでもいいと思います」
【意味を持たせること】
「ジュエリーはある種のシンボルであり、往々にして、その背景にはさまざまなストーリーや意味合いが隠されています。例えばヘビのモチーフは<変化・変容>を意味しているし、中には<勇気>を象徴するモチーフもあることでしょう。使われている宝石の色もさまざまな意味を持っていて、黒は邪悪を退ける力を持ち、グリーンは強さの象徴だとされています。また、彫刻を施すことでそのジュエリーを特別な存在に仕立てることも可能です。イニシャルも素敵だし、短いメッセージもいいかもしれません。そして最も人気があるのは、誕生石です。女性にどんなものを贈ればいいのかわからないという男性には、私たちは必ずお相手の女性の誕生日をお尋ねするようにしています。誕生石のネックレスは素敵なプレゼントであると同時に、とてもパーソナルな気持ちを込められるからです」

【間違いないのは、吟味を重ねて選んだネックレス】
「ジュエリーにおいても、『トップを飾る』のは大切です。人の視線は相手の上半身に引きつけられるものだからです。その証拠に、私たちのベストセラーはネックレスで、次にイヤリングと続きます。ネックレスならまず間違いなく喜ばれるでしょうし、頻繁に身につけてもらえると思います。写真でも、目に付くのはネックレスでしょう?ブレスレットは、夏には毎日つける人も多いかもしれませんが、冬は袖の下に隠れてしまいがちです。リングも喜ばれるのですが、その方に合うサイズを調べるのが大変です。ロックダウンの最中でも、ビデオ通話をする人が多かったと思いますが、たくさんの人がスクリーン上でも映えるからとネックレスをつけていましたね。人の視線は、やはり相手の顔と首周りに集中するものなのでしょう。Tシャツとも相性は抜群で、特に重ね付けがおすすめです」
【自分本位で選ばないこと】
「いちばん大切なのは相手の方が何を欲しいと思っているか、であり、あなたがその人につけてほしいものを選ぶべきではないということです。かつては私も自分が『身につけて欲しい』と思って選んだジュエリーこそが最高の贈り物だと信じていた時期がありましたが、ある日、そういう気持ちで選んでいただいたプレゼントに違和感を感じた瞬間から、私の価値観はガラリと変わりました。相手の方が心地よく身につけられるもの、それが最善の贈り物です。大切なお友達や愛する人が普段身につけないような新しいものを押しつけるのはやめましょう。新しいものに挑戦して欲しい場合は、事前にその方と話し合いを重ね、相手の意向をきちんと汲んだ上でプレゼントすることをおすすめします」