Care and Repair

THE OUTNET CARE & REPAIR

ダメージがあってもまだ楽しめる!洋服・バッグ・靴のリペア方法をプロが伝授

新しい洋服を買って、古いアイテムを処分するというのは誰しもが経験すること。処分の理由は、サイズが合わなくなった、シミがついてしまったなど様々だ。しかし、サステナビリティの観点からすると、手持ちのアイテムもきちんとメンテナンス&リペアしながら長く楽しむことがおすすめだ。

洋服を買う前に本当に必要かどうかを見極めることはもちろんだが、破棄される衣料を減らすためにできることは意外とたくさんある。例えば、買い取りに出して再販売することで誰かに活用してもらったり、ダメージを修理して再びコーディネートに活かすこともアプローチのひとつだ。ワードローブに眠る洋服に思いやりを持って接することで、活用できるアイテムが増えるだけではなく、きっとそのプロセスで充実感も得られるはずなので、ぜひトライしていただきたい。

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今回は、リペアとカスタマイズを通じて消費者と各地域の職人とをつなげるサイト「The seam.uk (英語のみ)」 と THE OUTNET とのコラボレーションプロジェクトのローンチにあたり、5つの代表的なリペア事例をピックアップ。それぞれにふさわしいメーカーに声をかけ、最も有効なリペア方法を聞いた。

Woman in workwear clothing

【1】 お気に入りのニットが虫食いの被害に。リペアは可能ですか?

「虫食いほど気分が滅入るものはありませんよね。幸い、虫食いの穴は、ほとんどそれとわからないくらいに直すことができます。まず、表から見えない裾やポケットの裏側などから必要な分だけ毛糸を抜き取るか、できるだけ似た色・太さの毛糸を購入してリペア用の毛糸を用意します。ダメージを受けた毛糸を取り去って穴をきれいにしたら、その周囲の編み目を別の毛糸で目印をつけます。リペア用の毛糸を使って裏側からダブルステッチと呼ばれる手法で新たな編み目を継ぎ足して、穴を塞げば完成です」

アレックス・B. リペアスペシャリスト・テキスタイルデザイナー

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【2】クタクタでシミもあるバッグ。復活するにはどうすればいいですか?

「バッグの取り扱いや修繕方法は、そのバッグの耐久性やシミの種類によって異なります。普通のハンドバッグなら、レザーアイテム専用のディープクリーニングがおすすめです。シミや汚れによっては、1度のディープクリーニングできれいになることもあります。それでも取れないしつこい汚れには、バッグの色と同じ色の顔料を塗って隠す方法もあります。この場合は、表面が均一になるように丁寧にヤスリをかけてから何度か重ね塗りをしてみてください」

シャフ・I レザー製品リペアスペシャリスト

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【3】 履きこんだスニーカーを元通りにすることはできますか?

「スニーカーは、ディープクリーニングとハンドケアでかなりリフレッシュできます。まず、靴紐と中敷を取り外して洗います。靴の裏側は硬いブラシを使って汚れを落とした上で、マイクロファイバークロスを使ってきれいにしましょう。最もダメージが現れやすいアッパー部分は、ブラッシングしてから洗剤で洗うのですが、洗うのは2度までにとどめておくこと。それでも落ちない汚れは、レザー製のアッパーやラバー製のミッドソールであれば、顔料を塗って汚れを隠すこともできます。クリーニングの際はスニーカーの色に合わせたサステナブルな洗剤をチョイスすることをお忘れなく!」

カエラ・N スニーカークリーニング担当

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【4】 シャツにどうしても落ちないシミがついてしまいました。解決策はありますか?

「専門のクリーニング業者も、あらゆるシミ抜きテクニックも試したけれど消えないシミには、刺繍をしてしまうというクリエイティブな解決策があります。この方法ならリペアとカスタマイズを同時に実現できますよ。シミの大きさにもよりますが、シャツ生地の色に合った刺繍糸を選べば、ちょっとワンポイントをプラスした程度の仕上がりになります。思い切ってリフレッシュさせたいという場合は、花模様やグラフィカルなレタリング刺繍を施すのも良いと思います」

ロージー・B 刺繍アーティスト

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【5】 サイズアウトしてしまったワンピースをもう一度着たい!何か方法はありますか?

「洋服のサイズアップは単純なことではありません。ただ、クリエイティブな手法によって、リサイズしたことを感じさせない仕上がりにすることができます。例えばワンピースのウエスト周りや胸元など、一部だけがフィットしないという場合は、サイドの縫い目を解いて縫い直すことで解決できるでしょう。もしくは、サイドにパネル生地を追加したり、バックを紐で調節可能なコルセット仕様にしたり、裾の生地を切り取って、足りない部分に継ぎ足すという方法もあります」

サラ・H デザイナー兼ブライダルスペシャリスト

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