The Parisian Guide To Elevating Wardrobe Essentials
定番アイテムをクラスアップするなら、まずお手本にするべきはパリジェンヌのスタイル。ハイクオリティでタイムレスなアイテムをベースに、ちょっとツイストを効かせて今風にアレンジしてしまうセンスは、世界中の女性の憧れだろう。コンテンツクリエイターのエマニュエル・コフィは、5年前にパリに引っ越してきてからというもの、この街に住む女性の着こなしに日々影響を受けてきたという。今回は、エマニュエルが身につけたパリジェンヌ風着こなし術を伝授。持っておくべき定番アイテムを5つピックアップしながら、スタイリングのポイントを語ってくれた。
パリジェンヌと聞いて思い浮かぶのは、ミニマルなスタイル、白、グレー、黒、ネイビー、ブラウンのシンプルなカラーパレット、クリーンなライン、クラシックなシルエット、タイムレスなカッティング。スタイリングの秘訣はミックスマッチな組み合わせで、ワンピースにオーバーサイズのジャケットを合わせるのもいいし、シルクのトップスにボーイフレンドデニムを合わせるのもアリだろう。ここに挙げた定番アイテムは、どれも私のワードローブに欠かせない。非の打ちどころのないシャツやローファーも、私のスタイリングの基本である。
質の良い定番アイテムをベースに、ワードローブをコンパクトに抑えておくことは、サステナブルに繋がるし、バジェットの面でも好都合だろう。そのために、まず最初にしておくべきは、自分のスタイルを分析することだ。最も登場回数の多いアイテムは何?身につけていて一番落ち着く色味やスタイルは?そう自分に問いかけながら、一度ワードローブを整理してみてほしい。そうすれば、絶対に着ないアイテム、もっとあればいいなと思うアイテムが自然と見えてくるはずだ。その上で欲しいアイテムをリストアップし、買いに行けばいい。良い素材にこだわること、自分に似合うものを選ぶことをお忘れなく。
【1. コート】
トレンドにとらわれず、エレガントに見えるのがロングコートの魅力。クラシックなニュートラルカラーやネイビー、ブラックあたりが一番活躍してくれるだろう。ヴィクトリア・ベッカムは、寒い時期には必ず長めの丈のコートを着ているが、そのおかげでいつでもスタイリッシュに見える。シルエットに変化を付けたければ、ベルトをキュッと締めてウエストをマークすれば着こなしに変化をつけられる。リラックスしたスタイルに見せたいときは、軽めのジャケットをレイヤードするのもおすすめだ。
【2. ローファー】
ローファーは私のシューズコレクションの大半を占めるほど大好きなアイテムだ。ティーネイジャーの頃はスニーカー一辺倒だった。たくさん持っていたけれど、多少のディテールに違いはあっても結局どれも似たようなデザインだったと記憶している。今はそれがローファーに変わっただけ。ローファーは履き心地が良い上に、シックに見えるところがポイントだ。私はほぼ毎日ローファーを履いているが、エレガントながらもカジュアルという絶妙のニュアンスを、みなさんにもぜひ体験してほしい。私が一番気に入っているのは、ローファーに白いソックス、クロップドデニムの組み合わせ。スカートやワンピースに合わせ、マスキュリンなツイストを効かせれば今季風のスタイリングに。
【3. 白シャツ】
文字通り、何にでも合わせられる白シャツが私は大好きである。誰でも1着は持っているだろう。ニットベストの下に着るも良し、ミニスカートを合わせてちょっとガーリーにキメるも良し。タックインしてもサマになるし、暑い時期ならボタンを開けてジャケット代わりに羽織るのもアリだ。ジェーン・バーキンのようなデニムと合わせるのがシンプルコーデのお手本。カッティングやスタイリング次第で、白シャツは日々のコーディネートをクラスアップもドレスダウンもしてくれる。
【4. ストレートデニム】
完璧なデニムは、まさにタイムレスな一品。穿き心地は抜群だし、スタイルだって良く見せてくれるのだから。私はハイウエストのストレートデニムを1本持っているが、それは母からのお下がりである。母がちょうど私くらいの年齢のときのものだというから、もう30年ほど前のものだ。今もまったく違和感がないことからも、いかにタイムレスであるかがおわかりいただけるだろう。私はカジュアルが好きなので、トップスにはニットを、足元にはバレリーナシューズやスニーカー、ローファーなどを合わせてエンジョイしている。ブラウスやヒールサンダルに合わせれば、ドレスアップスタイルも楽しめる。
【5. ミニスカート】
ずっと自分の脚の形に自信がなかったかつての私にとって、脚を見せるなんて御法度で、ボトムのチョイスはジーンズかパンツしかなかったほどだ。自分の体を好きになれた今、私は自分に課していたこの戒めを解き放ち、ミニスカートを楽しむようになった。何なら、ミニスカートが今の私のシグネチャールックと言ってもいいくらいだ。セクシーでフェミニンな印象にばかり目が行きがちだが、実はミニスカートは何にでも合わせやすいアイテムでもある。秋冬にはニットやタイツ、ニーハイブーツに合わせ、春夏はキュートなトップスやTシャツ、サンダルに合わせてもいいだろう。私は素材感で遊ぶのが好きで、ツイードやシルク風のトップスにデニムのミニを合わせたりしているが、それもある意味タイムレスなスタイリングといえるだろう。