お気に入りの服をより長く楽しむためのケアガイド

ファッションを愛し、サステナブルなライフスタイルを目指す際に、服のケアの知識としてまず知っておきたいのは「正しい洗い方」です。普通に洗っているつもりでも、実は間違った洗濯を繰り返すことによってお気に入りの服を傷つけていることもあります。美しい色やフォルムをキープして、お気に入りをより長く楽しむために必要な、基本的な洗い方をご紹介します。

Wedding pictures
Woman in workwear clothing

大切な服を正しく手入れする方法

お気に入りの服を洗濯かごに放り込む前に、まずはそれが本当に「洗うべきもの」であるかどうかをチェックしましょう。「洗って当然」と思いがちですが、服の色褪せや縮み、型崩れの多くは洗い過ぎによって引き起こされます。服によっては洗わずに空気に晒すだけでいいものもあります。その際は屋外にかけておくか、蒸気を充満させたバスルームに干せば大丈夫です。イヤな臭いがついていたら、ハンディタイプのスチームアイロンを使えば大抵の場合は消えます。ただし、熱に弱い素材や繊細な素材へのスチームアイロンは控えましょう。

洗うとしても、素材によってケアの方法が異なるため、まずは洗濯表示をチェックしてください。ウールやカシミア、その他のデリケートな素材は手洗いがベストです。それ以外は洗濯機で洗ってまず問題はありません。ちなみに、洗濯表示に書かれている水温はあくまで上限であり、その水温で洗うことを推奨しているわけではありません。上限の水温よりも低い温度で洗うことで縮みや色褪せのリスクが軽減されます。ただし、肌に直接触れるアイテムは例外で、例えばアンダーウェアは少し高めの水温で洗うとバクテリア除去の効果が期待できます。

洗濯機に服を入れる際は、必ず裏返しにしてジッパーやボタンをすべて締めましょう。これだけでも素材の摩耗を軽減することができます。デリケートなアイテムは洗濯ネットに入れるのがおすすめです。また、洗濯機に入れる服の分量が多すぎても少なすぎてもダメージを受けてしまうので、お使いの洗濯機の適切な洗濯物の量を把握しておくことも大切です。

乾燥機は設定を「弱」にしても服を痛めてしまいます。ダメージを最小限に抑えるためには、できれば物干し竿や平干しネットを使って自然乾燥させるのがベストです。特にセーターや下着などデリケートな素材は広げて乾かすようにしましょう。

白さをキープする洗濯法

1)  白モノと色モノを分けて洗う

ちょっと古風に聞こえるかもしれませんが、白モノの変色を防ぐ最善の方法は色モノとは分けて洗うことです。また、ブラウスなどデリケートな素材の白モノは、ベッドリネンのような高温の水で洗ってもOKなアイテムとは分けて洗うのがおすすめです。また、汚れがひどい服とそうでない服は分けて洗うことで汚れ移りを避けることができます。

2) 洗剤選びは慎重に

粉末洗剤の方が液体洗剤よりも汚れを落とす力があり、色褪せも防いでくれます。洗剤の量は適量を守りましょう。洗剤を多く使ったほうが汚れが落ちると思われがちですが、それは間違いです。逆に、洗剤を入れ過ぎると洗剤の成分が生地に残ってしまい、それがさらに汚れをひきつける原因となることがあります。もっと汚れを落としたい、またはもっと白く仕上げたい場合は蛍光増白剤 (オプティカルブライトナー) を使ったり、重炭酸ソーダを半カップほど洗剤に混ぜることで効果を得ることができます。

3)最適な水温設定を

水温が高いほど化粧汚れや皮脂が落ちやすくなるので、白モノを洗う際は素材ごとに推奨されているギリギリの温度のお湯で洗うのがおすすめです。ただし、お湯はシミを定着させる効果もあるため、シミがある場合は必ず洗濯機に入れる前に対処しておきましょう。

4)自然乾燥なら一石二鳥

白モノを洗い終えたら、屋外で自然乾燥させるのがベストです。紫外線には漂白効果と殺菌効果があるため、素材を白く保ち、雑菌を除去する効果も期待できます。

Woman in workwear clothing
Woman in workwear clothing

ダークカラーの洗濯方法

1)  低温で素早く洗う

ダークカラーの服を洗う際は、似た色のアイテムごとに分けて洗うのがおすすめです。水温は低めにし、なるべく短時間のコースに設定すれば、色落ちを防ぎ本来の色を長くキープすることができます。高温のお湯で洗うと生地の染色成分が溶け出してしまいます。服の色落ち具合が気になる場合は洗濯機に入れる前にお湯を張った洗面器を用意して、服を漬けてみてください。お湯の色がかなり変わるようであれば、手洗いが最善の方法です。特にコットンやデニムは色が落ちやすく、色移りの要因となることが多いです。

2) ダークカラーも洗剤は重要

白モノとは違い、濃い色モノには粉末ではなく液体洗剤を使うのがベストです。溶け切らなかった粉末が生地に残って色褪せの原因になったり、色落ちしやすくなるのを防ぐために、洗剤は最小限の量にとどめましょう。色モノやダークカラー専用の洗剤を使うのもおすすめです。洗い終わったら裏返しにしたまま、屋外で自然乾燥させましょう。

3) 黒モノを洗う

黒モノの洗い方は、ダークカラーと同じです。2つの大切なポイントは① 低温の水で最短時間のコースで洗うこと ② 色褪せを防ぐために裏返しにして干すこと。

淡い色モノの洗濯法

淡い色やパステルトーンのアイテムとダークカラーのアイテムとを分け、別々に洗うことで色移りを防ぐことができます。洗濯方法はダークカラーの服と同じです。色褪せを最小限に抑えるために大切なことは、漂白効果のある洗剤を使わないこと。その他、注意すべきポイントは以下の通りです。

1) 洗濯時間が命

色の発色をキープするには水温は一番低く、最も短時間のコースに設定しましょう。特に鮮やかな色の服は長時間の洗濯で色落ちしてしまうことがあるため、水に触れている時間を最小限に抑えることが大切です。

2)「予防」がすべて

色モノは最初の数回の洗濯ではどうしても多少の色落ちがあります。色移りを防ぐには他の服と分けて単独で洗うことをおすすめします。何度か洗ううちに色落ちが止まる場合もありますが、温かいお湯で洗うとさらに色落ちすることもあるため、できれば毎回、他の服とは分けて洗うと色移りのリスクが避けられます。乾かす際は、ダークカラーと同様に裏返しにして自然乾燥させましょう。なお、色落ち防止を目的とした専用の洗剤や色移り防止シートはあまり効果がないことが多いです。

Woman in workwear clothing
Woman in workwear clothing

服の縮みを防ぐには

大切な服を洗濯表示に書いてある通りに洗ったのに縮んでしまったーー、こんな悲しい事態に出会わないためには水温を低く設定することがポイントです。最近の洗濯機は優秀なので低い温度の水でも汚れをしっかりと落とすことができます。洗濯機の機能にもよりますが、回転スピードを遅めに設定すると、型崩れを防ぐのにも効果的です。また、洗濯ネットに入れると服は縮みにくくなります。

乾かす際は、やはり自然乾燥がベストです。乾燥機であれば温度を一番低くするか、可能であれば「エアードライ (自然乾燥) モード」を使いましょう。多くの洗濯のプロが言うように、少し服が湿っている状態で取り出すと過剰な乾燥を避けつつ、例え縮んだとしても最小限の被害に留めることができます。