PALMER//HARDING
レヴィ・パルマーとマシュー・ハーディングが手がける「パルマー ハーディング」が、THE OUTNET限定カプセルコレクションを発表!
このコレクションは、2人が10年以上にわたって手掛けている美しいデザインはそのままに、生産過程で生まれた余剰生地をアップサイクルして生まれたもの。ご存知の方も多いと思うが、女性のワードローブにおいて脇役的なシャツを主役級アイテムへと生まれ変わらせたパルマー ハーディングは、ミッシェル・オバマやベルナルディン・エヴァリスト、ジョディ・カマーといった一流のセレブリティたちが顧客リストに名を連ねているトップブランドだ。
今回はレヴィ・パルマーにインタビューし、これまでブランドが辿ってきた道や、ブランドにとってのサステナブルとは何か、彼らのシャツが愛される理由などを掘り下げて訊いてみた。
まず、生産過程で生まれた余剰生地の再利用にこだわる理由をお聞かせください。また、そのアイデアはどこからきているのでしょうか?
余剰生地は最終的には捨てられる運命にあります。では、捨てる代わりに何か良い形で生かせないかと考えたときに、新しいデザインへと生まれ変わらせることを思いつきました。私たちが手掛けてきたすべての生地には、ブランドのコアメッセージが詰まっています。だから、異なるシーズンの生地をミックスしても、違和感のないモダンなコレクションに仕上がるんです。
あなたにとってサステナビリティとは?
素材のこと、働く人たちのこと、そして何のために買うのかをしっかりと意識することだと思います。つまり、環境や社会に配慮し、信頼できる方法で作られた洋服であることを確認した上で購入し、一度購入したからには長く大切に着続けることがサステナビリティだと思います。
共同デザイナーのマシュー・ハーディング氏とはどのように出逢い、どのような経緯でブランドを一緒に立ち上げることになったのでしょうか?
私たちはロンドンのセントマーチン美術学校に通っていた時に知り合い、卒業後しばらくして「考え抜かれたデザインこそ日常着にふさわしい」というコンセプトのもと、一緒にブランドを立ち上げました。キーアイテムであるシャツやシャツワンピには、私たちのクリエイティブなパワーが注がれています
パルマー ハーディングの代名詞といえばシャツだと思いますが、なぜシャツにフォーカスしようと思ったのでしょうか?シャツを定番アイテムに設定した理由をお聞かせください。
私たちがブランドを立ち上げたとき、ラグジュアリーマーケットにおけるシャツは忘れられた存在であり、クリエイティブに刷新されるべきだと感じていました。それと同時に、歴史や伝統に裏付けられたシャツは、万人にとっての定番アイテムでもありました。こうしたいくつかの要素が重なって、私たちのデザイン的なアイデアを注ぎ込むのに、これ以上完璧なアイテムはないという結論に至ったのです。シャツの魅力はスマートさとカジュアルさ、男性らしさと女性らしさなど、相反する要素の中心に位置しているところにあり、このコントラストこそが長い年月を経ても定番として愛され続けている理由なのだと思います。
ブランドを始めてから、シャツはどのように進化してきましたか?
私たちは今もシャツを再解釈し続けていますが、ポイントは彫刻的なデザインアプローチにあります。心がけているのは、襟や袖、ヨーク、前立てといったシャツを構成する要素をクリエイティブに刷新することと、ドレスを仕立てるように素材を扱うこと。独特のボリューム感やシルエットが私たちのデザインの特徴であり、そこに創意工夫を凝らすことに2人で夢中になっています。
今、シャツが必要不可欠かつ絶大な人気を誇るアイテムになっているのは、なぜだと思いますか?
私たちはすべてのシャツにアート性とクラフトマンシップ、オリジナリティを盛り込んできました。だからこそ、パルマー ハーディングのシャツはいつでも“将来的な定番アイテム”として受け入れられてきたのだと思います。私たちがデザインしたシャツは、たとえばこれから10年後もモダンで日々のワードローブの1軍アイテムとして活躍すると信じています。
リモートワークが増えた昨今でもテーラードのニーズはあると思いますか?
多くのブランドはリモートワークでは人々はジャージやセーターといったリラックススタイルにしか興味がないと思い、物づくりの方向性を変えていました。ある意味これは真実ですが、私たちのお客様にとって「ファッション」は依然として重要事項であり、価値のあるものです。そしてお客様は服を着ることが周囲に自分のあり方を見せるだけでなく、自身の気分を変える大切な儀式であることを知っています。きちんと意識してコーディネートを考え、衣服を纏うことは自己肯定感と自信の向上につながり、仕事においてそれらはキャリアと生産性の向上につながっているのです。
お客様像を具体的に教えてください
自立心があって自分で服を選び、着こなす女性です。こうした女性はデザインと機能がマッチした服を好みむ傾向があり、建築家から作家、芸術家、医師、弁護士、政治家、音楽家、女優、慈善家といった、あらゆる職業にあてはまります。そしてこれらの女性に共通しているのは、自分が選んだキャリアに情熱を持っており、それぞれがその分野でリーダーシップを発揮しているということです。
新しいシャツを買う際のアドバイスはありますか?
たとえリモートワークであっても、パリッとハリ感がある清潔なシャツを着るのは素晴らしいことです。サテンやベルベットのようなリュクスな素材のトラックパンツと合わせたっていいんです。リラックスしつつエレガントで、きちんとした印象も与えることができますから。これにスタイリッシュなルームシューズを合わせればコーディネートは完璧ですよ。