How To Shop More Sustainably

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サステナブルなショッピングのための6つのステップ

長く楽しめるワードローブ、循環型ファッション、サステナビリティ、良心的なショッピング……、これらはこの2年ほどでファッション界に登場し、大きなうねりとなっている新しいキーワード。今やファストファッションは時代にそぐわないものとなり、長く愛用できる洋服が主流になっています。昨今の流行のスタイルは、色やデザイン、靴のタイプなどではなく、地球を守るためのショッピングをもう一度考え直すことにあるのです。ファッション産業が気候変動に及ぼす影響に人々が気づき始めた今、“着ることで「良いことをしている」と感じられる服”が求められています。では、早速サステナブルなショッピングのために必要な6つのステップを順番に見ていきましょう。

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1.トレンドのサイクルから脱出する

ファッション業界では毎シーズン、トレンドが話題になりますが、それはこの時代にふさわしいことなのでしょうか? トレンドを追うのはもはや過去のスタイルであり、編集者が「これがトレンド!」と太鼓判を押したところで、購買意欲が湧いてこない人も多いのではないでしょうか。今、私たちはトレンドに左右されず、様々な着こなしを楽しめる洋服を買うべき時代を生きているのです。欲しい洋服があっても、手持ちの洋服の中で合わせられるアイテムが最低3着は思いつかない限り、新たに買うのは再検討した方が良いでしょう。シーズンを超えて長く着続けている姿が想像できた場合に限っては、トレンドアイテムを購入しても良いかもしれません。THE OUTNETは最新のスタイルではなく、長く楽しめるアイテムにフォーカスして商品をラインナップしています。

2.生産背景と素材を知る

自分が持っている洋服はどこで作られていて、どのような素材からできているかをご存じですか? オーガニックのコットンやリネン、コルクなど一般的な素材に比べてエコフレンドリーなものや、テンセルなどを使った洋服は、賢い選択だといえるでしょう。一方で、ポリエステルやアクリル、昔ながらの製法で作っているコットンやレーヨンを使った洋服は避けるべきです。エシカル、サステナブル、アニマルウェルフェアの視点からメーカーをランク分けしている「Good on You」のウェブサイトやアプリなどを用いれば、各ブランドの現実的なポジションがわかります。タグをチェックするか、洋服のどこかにQRコードがないかを調べてみてください。THE OUTNETのオリジナルブランド「アイリス & インク」を含め、数々のブランドがこのテクノロジーを用いて購入した方に情報を開示し、その洋服がどこで生産され、どんな素材で作られているか、さらにはお手入れ法までお知らせしています。

3.「搾取価格」のアイテムを買わない

アジャ・バーバーはサステナビリティを専門としている作家兼ファッションライターですが、極端に低い価格設定を「搾取価格」と名付けました。彼女は昨年のガーディアン紙のインタビューの中で、価格設定が不自然に低い場合は「企業または生産に携わる労働者のどちらかが、不当な扱いを被っているということ。そして大抵のケースにおいて、それは企業ではありません。なぜなら、そんなことをしても企業は利益を得られないからです」と語っています。といっても、価格が低いというだけでそのブランドのエシカル度を測ることはできません。エシカル度を判断する際に着目すべきは、生産者のウェブサイトです。前述した通り、洋服についているQRコードを読み込むか「Good On You」のウェブサイトやアプリでそのブランドの評価をチェックしてみてください。

4.環境への配慮を装う「グリーンウォッシュ」な商品を見抜く

ファッションブランドや大企業は、サステナビリティは消費者にとっても重要な要素であることを認識しています。そのため、聞こえの良いトレンドワードを振りかざし、環境に配慮していること、またはエシカルであることを証明する機関による認定を過度に強調し、自分達の提供している商品が実際よりも数倍地球に優しいものだと宣伝しています。この行為が「グリーンウォッシュ」です。グリーンウォッシュかどうかを見抜くのは難しいのですが、納得のいく具体例を伴わない一方的な主張に気を付けることはできるはずです。例えば、ブランド側があるアイテムがリサイクル素材、もしくはオーガニック素材で作られていると主張している場合、そのアイテムの何パーセントがそのような素材でできているのかという割合をチェックしてみてください。その割合がごくわずかでも、その商品がサステナブルな素材で作られていると謳っているブランドが、実はとても多いのです。言葉ではなく数字を見るようにすれば、本質が見えてくるはずです。その際には「Bluesign」や「Fair Trade Textiles Standard」といった、ファッション業界においてスタンダードとされている認証の有無をを参考にするのが良いでしょう。

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5.リペア・リメイクを活用する

お気に入りの洋服であっても、破れたり擦り切れたり、ちょっと窮屈だと感じると捨ててしまうことがあると思います。しかし、ご自身でお直しをするか、代わりにお直してくれる仕立屋やお直し屋さんを見つけるだけで、その洋服の寿命をのばすことができます。お直しにかかる費用は新しいものを買うことに比べればかなりコストダウンでき、地元の小さな商店などを利用すれば、ちょっと良いことをした気分にもなれるでしょう。

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6.専門用語を知る

サステナブルファッションに関わる専門用語は、わかりにくい部分が多少あるかと思います。それらの用語を的確に理解するために、下記のワード集を参考にしてみてください。

【エシカル】労働者や生産工程に関わる人への待遇に対して使われる言葉。働く人々がどのような扱いを受けているか、順当な賃金を得ているのか、工場の労働環境はどうなっているのか、など。

【コンシャスファッション】ファッション産業が地球にもたらす影響をしっかりと意識していることを示す言葉。「コンシャスなファッションブランド」とは、洋服の生産時に要するエネルギーや生産過程に配慮したものづくりに取り組んでいるブランドのことを指す。

【循環型ファッション、サーキュラーファッション】洋服の生産時に出る廃棄物を最小限に抑えながら、資源を最大限に利用するファッション産業のシステムモデルを意味する言葉。生産した洋服の大部分が埋立地に運ばれる (つまりゴミとして破棄される) ファッション産業の現状を変えることを目指す。

【スローファッション】ファストファッションの対義語。トレンドを意識せず、長く愛用できる定番アイテムにフォーカスすることで洋服の寿命を長くすること。

【クルエルティフリー】「クルエルティフリー」なアイテムとは、生産過程で動物を一切傷つけずに作られたアイテムのこと。ファッション業界では動物を由来とする素材を一切使用せずに作られたアイテムを指すが、美容業界では動物実験を経ずに作られたアイテムを指す。